エンジェルエンジェル
(2008/07/02)
ロモーラ・ガライ

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監督:フランソワ・オゾン
原作:エリザベス・テイラー
脚本:フランソワ・オゾン
撮影:ドニ・ルノワール
音楽:フィリップ・ロンビ

出演:ロモーラ・ガライ
   シャーロット・ランプリング
   サム・ニール
   ルーシー・ラッセル
   マイケル・ファスベンダー


20世紀初頭のイギリス。
貧しい食料品店の娘エンジェルは、上流階級の華やかな生活を夢見ながら その類まれなる空想力と文才を生かして 僅か16歳にして文壇にデビューを飾る。
瞬く間に一流の作家となった彼女は ついに憧れだった生活を手に入れたのだが・・。


久しぶりに『オゾン監督作品だ〜!むふふ』←(野次馬的シニカルな・むふふ・です)という訳で、心密かに彼の過去の作品を踏襲する喜びに打ち震えながら観始めたものの、いざ観始めると 困惑するような複雑な捻りもないし、『あれ?イギリス文学の映画化だったっけ〜?』と すっかりオゾン作品だということも、 『シニカルに観てやるぞ!』という意気込みも忘れたまま、文芸ロマンのような展開に没頭。
そのまま観終わってみて ハタと気付いたのが、『あぁ、やっぱりエンジェルもオゾンの視線で描かれた女そのものじゃないの〜』ということ!?
今にして思えば、2度も3度も美味しい・・というか、やはりオゾン監督には してヤられた感のある興味深い作品だったのです。

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テーマ : 映画感想 - ジャンル : 映画

 
愛と欲望 ミラノの霧の中で愛と欲望 ミラノの霧の中で
(2008/02/06)
ルカ・ジンガレッティ、

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監督:フランチェスカ・コメンチーニ
脚本:フランコ・ベルニーニ
   フランチェスカ・コメンチーニ
撮影:ルカ・ビガッツィ

出演:ルカ・ジンガレッティ
   ヴァレリア・ゴリノ
   ジュゼッペ・バッティストン
   ラウラ・キアッティ
   ルカ・アルジェンテロ
   テコ・セリオ
   エレナ・マリア・ベリーニ

舞台はミラノ。
イタリア財界の大物ウーゴと彼の不正取引を追う女性警官リータを中心に そのウーゴをめぐる家族や愛人とのエピソード。
その愛人と若い労働者風の男の不倫。
またその若い男と妻とのエピソード。
売春婦と過去に傷を持つ男との純愛やその後の悲劇。
女性警官リータと年下の恋人や彼の両親のエピソードなどなど。
その様々な人間模様が ミラノの街で少しずつ絡み合って交差する・・。


群像劇ですが、さほど複雑に込み入ってはいない印象です。
ただ、人間の心に存在する様々な「欲」が絡み合い、その押し引きの中で 人間の醜い面ばかりではなく 慎ましく善良な願いもあり それぞれが孤独の中で見失い掛けた「愛」を必死で取り戻そうとしている姿が描かれています。

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テーマ : 映画感想 - ジャンル : 映画

 
エデンより彼方にエデンより彼方に
(2004/01/22)
ジュリアン・ムーア

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監督:トッド・ヘインズ 
脚本:トッド・ヘインズ 
撮影:エドワード・ラックマン 
音楽:エルマー・バーンスタイン 

出演:ジュリアン・ムーア 
   デニス・クエイド 
   デニス・ヘイスバート 
   パトリシア・クラークソン 
   ヴィオラ・デイヴィス 
   ジェームズ・レブホーン 
   マイケル・ガストン


1957年、色鮮やかな紅葉が美しいアメリカ東部の街ハートフォードで、 キャシー・ウィテカーは 会社役員の夫と二人の子供に恵まれ 慈善パーティーなど地域社会での活動にも積極的に参加し その暮らしぶりは たびたび雑誌に取り上げられるほど 理想的な家庭の主婦として人々の羨望を集めるものだった。 
また彼女自身も 常に良き主婦であるように努力していた。 
そんなある日、残業の夫に夕食を届けに行ったキャシーは そこで男性と抱き合っている夫の姿を見てしまう。夫がゲイと分った日から キャシーと夫の関係はギクシャクし始めた。 
しかし 世間の目を気にして 表面上は何事も無いように振舞うキャシー。
夫の秘密を知った日から 彼女の心を慰め支えてくれたのものは 黒人の庭師レイモンドとの心の交流だった。 思いやり深く 知性に溢れたレイモンドに惹かれて行くキャシー、しかし 彼女の行動は 閉鎖的な街で あっという間に偏見と悪意に満ちた噂となって広まって行った。 
フランクの仕事にも影響だ出始めて 初めて事態を理解するキャシーだった。 
そんな偏見を無視することの出来ない自分の立場に失望と絶望の中で 彼女は苦渋の決断をする。 

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監督:ラホス・コルタイ
原作:スーザン・マイノット 『いつか眠りにつく前に』(河出書房新社刊)
脚本:スーザン・マイノット
    マイケル・カニンガム
撮影:ギュラ・パドス
音楽:ヤン・A・P・カチュマレク

出演:クレア・デインズ  アン・グラント
    トニ・コレット  ニナ
    ヴァネッサ・レッドグレーヴ  アン・ロード
    パトリック・ウィルソン  ハリス・アーデン
    ヒュー・ダンシー  バディ・ウィッテンボーン
    ナターシャ・リチャードソン  コンスタンス
    メイミー・ガマー  ライラ・ウィッテンボーン
    アイリーン・アトキンス  夜勤看護師
    エボン・モス=バクラック  リュック
    バリー・ボストウィック  ウィッテンボーン氏
    メリル・ストリープ  ライラ
    グレン・クローズ  ウィッテンボーン夫人



愛する娘たちに見守られて 今まさに死を目前に迎えようとする老婦人アン。
アンは娘たちの知らない男性の名を 何度もうわ言のように口にする。
今から40数年前の夏、アンは親友ライラの結婚式で訪れた海辺の町でハリスと出逢い恋に落ちた。
しかし、その後それをきっかけにして起きた悲劇がアンとハリスの人生を大きく狂わせてしまう。
その悲しい出来事を 混沌とする意識の中で振り返るアン。
そんな母親の悔恨の情を通し、自分の人生を見詰め直す娘たちの姿がそこにあった・・。


アンの回想シーンは、まさにオールディーズ。
そのせいか、どこか懐かしい香りのする作品でした。
そして、死の床にいるアンの想いを自分に重ねながら 「人生に過ちなどない」という言葉の重みがズッシリと心に響きます。
それまでにも そういう想いが自分の中で揺らぎながら存在していた事を再確認すると同時に その意味を深く考えるキッカケを与えてもらったような気がして 人生の幕切れを迎える時に、その言葉を実感出来る日々を送ることの意義に思いを馳せる鑑賞でした。

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20080222002320.jpg

監督:シェカール・カプール
脚本:ウィリアム・ニコルソン
   マイケル・ハースト
撮影:レミ・アデファラシン
音楽:クレイグ・アームストロング
   アル・ラーマン

出演:ケイト・ブランシェット
   ジェフリー・ラッシュ
   クライヴ・オーウェン
   リス・エヴァンス
   ジョルディ・モリャ
   アビー・コーニッシュ
   サマンサ・モートン    


1585年、イングランド。
エリザベス1世は国教をプロテスタントで統一しようとしたが 未だ彼女に反撥するカソリック信者も多く、様々な謀略が渦巻いていた。
そして従姉妹のスコットランド女王メアリーが謀反を企んだとして処刑された事をキッカケに カソリックをヨーロッパ全土に広めようと画策するスペイン国王フェリペ2世は1万人規模の無敵艦隊でイングランドに攻め入ろうとしていた・・。

1999年に公開された『エリザベス』の後日談で、自らの恋も捨て、女である事も投げ打ってイングランド統一のためにその身を捧げたエリザベスがパワーアップして返って来た感じ!?
監督も前作と同じくシェカール・カプール、主演も同じくケイト・ブランシェット。
ケイト=エリザベス1世そのものと云わんばかりの成り切り演技で 今年もアカデミー賞の主演女優賞にノミネートされました。
でも、やはり前作のインパクトが割りと大きかったので 今回はどうしても二番煎じの感が拭えない気がして、今ひとつ盛り上がりに欠けちゃったかなぁ〜。
スペインの無敵艦隊との海洋戦は全く迫力なしっ!
印象に残ったのは、神経質そうなスペインのフェリペ二世とメアリー女王の処刑とエリザベスのカツラかなぁ・・汗
あとは、馬が泳いでいたこと・・(なんのこっちゃ)

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永遠のマリア・カラス永遠のマリア・カラス
(2005/07/06)
ファニー・アルダン、ジェレミー・アイアンズ 他

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監督:フランコ・ゼフィレッリ 
脚本:フランコ・ゼフィレッリ 
     マーティン・シャーマン 
撮影:エンニオ・グァルニエリ 
音楽:アレッシオ・ヴラド 

出演:ファニー・アルダン 
   ジェレミー・アイアンズ 
   ジョーン・プロウライト 
   ジェイ・ロダン 
   ガブリエル・ガルコ 



≪ネタバレしています≫

マリア・カラスの古き良き友人であり、音楽プロモーターのラリーは 全盛期の美声を失い、パリで失意の生活を送るカラスに もう一度 輝きを取り戻させようと ある企画をプロモートする。
それは 過去のカラスの美声を オペラ映画の中で復活させようと言うもの。
もちろん 一度は頑なに固辞したカラスだったが かつて録音だけし、舞台化できなかった「カルメン」を映画化するという話に ついに決心をする。
それからの日々は まるで生き返ったように精力的に映画に取り組むカラスだった。
が、完成したオペラ映画は やはり公開される事は無かった。
何故なら それは ありのままを貫いて生きてきたカラスにとって 観客を偽り、自分をも偽る事は 何よりも屈辱的な事だという 彼女の信念によるものだったから。

劇中劇の「カルメン」に しばし呆然と見惚れてしまった私。
本編より 実はこの劇中劇の方が 魅力的だと感じてしまっているのですが・・・

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イザベル・アジャーニの惑いイザベル・アジャーニの惑い
(2005/02/23)
イザベル・アジャーニ

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監督:ブノワ・ジャコー 
原作:コンスタン  『アドルフ』
脚本:ブノワ・ジャコー 
   ファブリス・ロジェ=ラカン 
撮影:ブノワ・ドゥローム 
 
出演:イザベル・アジャーニ 
   スタニスラス・メラール 
   ジャン・ヤンヌ 
   ロマン・デュリス 
   ジャン=ルイ・リシャール 
   ジャン=マルク・ステーレ



19世紀のフランス。
貴族青年アドルフは、勉強の為に田舎町に来ていた。
そこで 伯爵の愛人である美しきエレノールと出逢う。
田舎の退屈な日々を埋めるように アドルフは10歳も年上で二人の子を持つエレノールに恋を仕掛ける。
そして彼女もアドルフに恋し 彼の目的は達成されたが エレノールの運命の恋はその時、始まったばかりだった。
すべてを捨て アドルフとの恋に命を掛けるエレノール。
その狂おしい情熱を自分に向けるエレノールを受け止めきれないアドルフ。
二人の愛憎劇は やがてエレノールの故郷ポーランドで悲劇的な終末を迎える。


エレノールとの激しい恋の経緯を淡々と語るアドルフのナレーションとセリフ。
エレノールのアドルフへの深く大きな愛情を感じさせる 狂おしいばかりのセリフの数々。
ここから感じ取れるのは 細やかな二人の心理描写の妙であり 一つ一つのセリフが詩のように心に滑り込んで来ては 哀切の香りが漂うよう官能を掻き立てる作品です。
その痛いほど正直な二人の数々のセリフに つい心深く入り込んでしまう快感。
どっぷり「惑い」の中で過ごした2時間です。

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アナとオットー【字幕版】 アナとオットー【字幕版】
ナイワ・ニムリ、フェレ・マルティネス 他 (2000/06/21)
ポニーキャニオン
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監督:フリオ・メデム 
脚本:フリオ・メデム 
   エンリケ・ロペス・ラビニュ 
音楽:アルベルト・イグレシアス
 
出演:ナイワ・ニムリ
   フェレ・マルティネス
   サラ・バリエンテ

8歳の時、偶然森の中で出逢ったアナとオットー。
やがてお互いの親の再婚で 義理の兄妹の関係となった二人は密かに愛し合うようになる。
しかし そのことが原因で孤独を感じた実母を自殺に追いやってしまったオットーは 自責の念に駆られ、アナや家族の前から姿を消した。
それから17年の月日が流れ、オットーはパイロットとなり、一方アナは恋人と別れフィンランドに滞在していた。
アナはその地でオットーとの再会という偶然を信じて待っていた。
そんなある日、スペインからの航空郵便機が墜落したとの知らせに胸騒ぎを覚えたアナは居ても立ってもいられず オットーの無事を確かめるために町に出かけたが・・。


二人が辿った宿命の恋の日々を アナの視線とオットーの視線で綴りながら運命のラストへ誘う物語。
二人のモノローグはとても丁寧に綴られていて 宿命の恋を彩る数々の偶然の出来事もメルヘンタッチで描かれ フィンランドの白夜の中で幕を閉じるラストまで 決して心を捉えて離さない作品です。

こんな素晴らしい作品がまだDVDリリースされていないなんて・・涙

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イギリスから来た男 デラックス版イギリスから来た男 デラックス版
(2002/03/22)
テレンス・スタンプ

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監督:スティーブン・ソダーバーグ   
出演:テレンス・スタンプ  
    ピーター・フォンダ
    レスリー・アン・ウォーレン 
    ルイス・ガスマン


1960年代の不良少年たち、テレンス・スタンプとピーター・フォンダの競演という 世のおじさんおばさんたちが泣いて喜ぶ作品を作ってくれたソダーバーグ監督に乾杯!!!
「エリン・ブロコヴィッチ」「トラフィック」で ついにオスカーを手にした監督が その2作品の直前に製作した 隠れた(?)秀作です。

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アンナとロッテアンナとロッテ
(2005/05/18)
エレン・フォーヘル

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監督:ベン・ソムボハールト 
原作:テッサ・デ・ロー 
脚本:マリーク・ファン・デル・ポル 
撮影:ピオトル・ククラ 
音楽:フォンス・メルキース 
 
出演:テクラ・ルーテン 
   ナディヤ・ウール 
   エレン・フォーヘル 
   フドゥルン・オクラス 
   ユリア・コープマンス 
   シーナ・リッヒャルト 
   ユルン・スピッツエンベルハー 
   ローマン・クニッツカ

1926年、ドイツのケルン。
幼い双子の姉妹アンナとロッテは、両親の死により それぞれアンナはドイツの貧しい農家へ、ロッテはオランダの裕福な家に引き取られる。
離れていてもお互いを思い合う二人はそれぞれ手紙を書くのだが、それは養父母によって意図的に出されず、お互いが死んだものと思わされていた。
ヒトラー率いるナチスの台頭で混迷し、徐々に暗い戦争の時代へと突入していった10年後、アンナはメイドの職を得て自立し、ロッテは大学で音楽を学ぶようになった。
ある日、アンナに書いた手紙が出されぬまま隠されていたのを知ったロッテは ドイツでメイドにをしていたアンナを訪ねる。
束の間の再会だったが、お互いに生きていたこと、ずっと想い合っていたことを確認し合う。
暗い世相の中、ロッテはユダヤ人の婚約者との愛を育み、アンナはナチスの親衛隊の将校と結婚し、それぞれ幸せに浸っていた。
しかしロッテの婚約者はナチスにより収容所へ連れ去られ、アンナの夫はロシアへと派兵される。
戦争で家族の絆を引き裂かれた傷心のロッテは、愛する人を殺したナチスの親衛隊の妻だったアンナを許すことができなかった。
時を経て、年老いた二人は保養所で再会するが・・。(公式サイトより抜粋)

第二次大戦下のヨーロッパで 皮肉な運命に翻弄された美しい双子の姉妹の人生を描いた大河ドラマ。
とても丁寧に描かれた歴史的背景や人物描写は 作品全体に奥行きの深さを感じさせて 私はかなり魅入られてしまいました。
自分で切り開く事の出来ない人生を強いられる人々を描いたドラマは 主人公たちが限られた世界をどう受け止め 反撥し 如何に決断していくか・・がとても興味深いのだけれど この幼い双子姉妹の引き裂かれ方は そこをスタートとして 幾重にも皮肉で決定的な訣別が待ち受けていて 抗いようの無い哀しみに包まれています。

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