列車に乗った男列車に乗った男
(2004/10/20)
ジャン・ロシュフォール、ジョニー・アリディ 他

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監督:パトリス・ルコント 
脚本:クロード・クロッツ 
撮影:ジャン=マリー・ドルージュ 
音楽:パスカル・エスティーヴ
 
出演:ジャン・ロシュフォール 
   ジョニー・アリディ 
   ジャン=フランソワ・ステヴナン 
   チャーリー・ネルソン 
   パスカル・パルマンティエ 
   イザベル・プティ=ジャック
   エディット・スコブ 


【ネタバレしています、ご注意下さい。】

夕闇が迫るシーズン・オフの寂れたリゾート地に一台の列車が止まった。
大きなボストンバッグを抱えた中年の男ミュランが一人、列車から降り立った。
ミュランは 頭痛薬を求めて立ち寄ったドラッグ・ストアで 狭心症の薬を買いに来ていた初老の男マネスキエと知り合い、彼の屋敷に招かれた。
一人暮らしのマネスキエは長年この町で暮らし、フランス語の教師をしていた。
対照的な人生を歩んできた二人は お互いの生き方に興味と憧れを抱き 様々なことを語り合い、打ち溶け合っていった。
しかし 週末には心臓の手術を控えたマネスキエ。
仲間と落ち合い、この町の銀行を襲う計画のミュラン。
束の間の友情と淡い夢の時は 無常に過ぎていく。
そして 二人に運命の時が訪れる・・。


線路の枕木を叩く車輪のリズミカルな音が響く列車内。
冒頭、車窓から夕暮れの景色を眺める黒い革ジャン姿のミュラン。
その憂いに満ちた表情と 彼の額に刻み込まれた皺の深さが男の物語を予感させます。
今度のルコントは 過去の作品に多々あった男同士の可笑しさの中に哀愁を滲ませるという一連の男の友情ものに戻って 何を見せてくれるのかと・・この時点で120%の期待!


そして ミュランが人生の最後に心を通わせた友人になるのが 冒険に憧れながらも 大きく人生を羽ばたかせることもなく生きてきた初老の男マネスキエ。

この二人が偶然知り合い、一緒に過ごした3日間の間に 自分の果たせなかった別の人生を相手の中に見出していきます。

そして その3日間の後、哀しくも共に人生の幕を降ろすという瞬間に観た幻想がラストに描かれています。

このラストシーン、それまでのシーンがこの瞬間の為にあったのか・・・と思うほど 胸が熱くなるシーンでした。

お互いを羨ましく思い合った会話の数々・・。

ミュランの革ジャンを着てワイアットアープのセリフを言ってみたり 本物のピストルを打たせてもらって喜ぶマネスキエ。

初めて履いた室内履きに嬉しさを隠し切れないミュラン、またマネスキエの真似をして中学生に詩の講釈をしてみるミュラン。

そんな彼らの些細な夢が切なくて切なくて・・・涙・・・

ロシュフォールさんの数あるルコント作品の中の演技で 今回のマネスキエ役は作品の素晴らしさもあってスペシャル!という感じがしますね。

そしてジョニー・アリディ!!

彼は元々フレンチ・ポップスで有名で フランスのエルヴィス・プレスリーと言われた人ですが 同じルコント作品の「スペシャリスト」や シルヴィ・バルタンの「アイドルを探せ」のアリディの甘い2枚目ぶりを知っている私は 久しぶりに観た彼が素敵に渋中(渋い中年)になっている姿に感慨もヒトシオです〜(^^ゞ)

このアリディの寡黙で男っぽいミュランに ロシュフォールさん演じる孤独でお喋りな老人マネスキエのコンビネーションが抜群です!!

「もしも 別の人生を生きていたら・・・」その仮定だけで これほど素晴らしい作品が出来上がるなんて。

ルコント作品、久々のヒット!
 

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