ONCE ダブリンの街角で デラックス版ONCE ダブリンの街角で デラックス版
(2008/05/23)
グレン・ハンサードマルケタ・イルグロヴァ

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監督:ジョン・カーニー
脚本:ジョン・カーニー
撮影:ティム・フレミング

出演:グレン・ハンサード 男
   マルケタ・イルグロヴァ 女
   ヒュー・ウォルシュ ティミー ドラマー
   ゲリー・ヘンドリック リード ギタリスト
   アラスター・フォーリー ベーシスト
   ゲオフ・ミノゲ エイモン
   ビル・ホドネット 男の父親
   ダヌシュ・クトレストヴァ 女の母親
   マルチェラ・プランケット 昔の彼女


アイルランドはタブリンの街角。
男はその街角でギター1本で歌うストリートミュージシャン。
ある日、チェコからの移民の女と知り合い、彼女がピアノを弾かせてもらっている楽器店で彼女の演奏を聴き、心惹かれる。
やがて一緒に演奏する喜びが二人の間に確かな絆を生んでいく・・。


第80回アカデミー賞で「歌曲賞」を受賞した作品。
なるほど、主演の男:グレン・ハンサードと女:マルケタ・イルグロヴァの間で揺れ動く恋なのか、それとも友情なのか・・といった繊細な想いが二人の美しいハーモニーと重なり、心揺さぶられる作品でした。


失った恋人への思いを断ち切れず、タブリンの街角に立ち、ボロボロのギターで 彼女への未練いっぱいの感情を込めて歌い続ける男。

彼の歌声には、そこに優れたテクニックが様々あったとしても とても素直な感情がストレートに心に響いてきます。
伝えたい言葉を そのまま歌にのせているからでしょうか。

そして、昔懐かしいフォーク・シンガーのような彼の佇まいが タブリンの街並みごと郷愁を誘ったりもするのです。

そこへ現れたのが 訳ありのチェコ移民の女。

男と同様に音楽を愛する女は 彼の歌声に惹かれ10セントぽっちのチップを払い、男にあれこれとうるさく質問をします。

そして、男の実家が掃除機の修理屋だと知ると 翌日壊れた掃除機を引きずっていつも男が居るタブリンの街角に女が現れます。
このシーンがなかなかいいのよねぇ〜。

やがて音楽の話で少し打ち解けあった二人は 彼女がピアノを弾かせてもらっている楽器店まで タブリンの街中を掃除機を引きずって歩くシーンが実に微笑ましくて、この作品の柔かさと優しさとゆとりを感じずに居られないのです。

女にとっては顔なじみの楽器店、その奥に置かれたピアノで見事な演奏を聴かせる。
男は 当然のように女とセッションを試みるのです。

もちろん映画の中のお話ですから 事前の打ち合わせなしでも見事なセッションを披露してくれますが 実際に楽器をいじれると こんな事も簡単に出来てしまうと思えてくるシーンです。

魂の叫びを心から振り絞るように歌い上げる男の少し粗野な声と 可憐な女の声が妙に合うのです。
いや、絶妙なハーモニーと言うべきかもしれません。

この奇跡のハーモニーが生まれた瞬間に立ち会ったような私の喜びはもちろんですが 男も女も当然運命的な出会いをはっきりと確認した瞬間だったのです。

そこから始まった交流の中で 男が失恋から立ち直れず、自分の音楽にも自信を失い掛けていることや 女がチェコからの移民で 夫はチェコを離れずにいるため、母親に幼い娘を預けて家計を支える為に働いていることが描かれています。

お互いに遠くに想う人は居ても 今この現実に向かい合っている二人の間にも 確実に友情とは言い切れない切なくて淡い何かが生まれていることも 二人のハーモニーを通じて伝わってくるのです。

思い切ってロンドンに行き、もう一度音楽に賭けてみようと決心した男は、女に作詞を依頼し、バンドメンバーを探し出し、レコーディングを開始します。

本当は一緒にロンドンに来てほしい・・、そう男は言います。
娘も?そして母親も?と笑いながら答える女が居ます。
そして彼女には、チェコに夫も居るのです。

複雑な思いが交差する中で レコーディングは見事な出来で完成し、いよいよ男はロンドンへ旅立つ日が来ます。

二人の関係にも新たなステップの日がやって来ました。
彼らにとって 何が本当の幸せなのか・・。
そんな結論に到達するには問題が多すぎて またその道のりも遠すぎるのかもしれない。

いずれにしても 人生で忘れられない出会いと素晴らしい時間が二人の間には確実にあったことが 何よりもうれしい。
その思い出を彼らの音楽が 切ないけれど爽やかな余韻を残してくれる作品でした。

主演の二人は 実際にもプロのミュージシャンだそうです。
きっとサントラを聴くと 映画の様々なシーンが蘇ってくる事間違いなし!ですね。

低予算の小作品、口コミで人気を呼び、オスカー受賞まで辿り着いたという本物の良作です。


テーマ : 映画感想 - ジャンル : 映画

 

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コメント

ハーモニーに鳥肌が!

tsurubaraさん、こんばんは♪
実はこの映画も tsurubaraさんのところで知り、レンタルを楽しみにしていた作品なんですよ〜!
最近、tsurubaraさんのところで なんじゃかんじゃ情報を仕入れてますのよ、えへへ。(感謝)
私も、最初彼一人が歌っている時には それほどグーググー♪と来た訳では無いのですが 彼女とのハーモニーになった瞬間から鳥肌が立ちまくり。
別々に聴いたら 荒々しい彼の声と小鳥の囁きのような彼女の声がマッチするなんて とても思えなかったのにね、不思議ですね〜〜
歌が高音になって伸びやかにハモる瞬間なんて 「サントラー欲しいー!!」って心で叫んでいましたよ。
>>アカデミー賞授賞式でのこの2人も
>>にかんだ表情がとっても初々しくて可愛くて・・
ホント、そうでしたね。
彼ったら、彼女じゃなくて 反対のおばさん?に抱きついていましたよね。

おぉ、3時に咲く花、いよいよですね!
いつ頃開花なんでしょう?
これからは早いですよ、あっという間に開花するかもしれません。
tsurubaraさんのところで観られるのかな?? というか見せて下さいね〜(笑)

こんばんは!

いい作品でしたね〜♪
実は、音楽のジャンルとしては、普段そんなにのめり込む程の好みのジャンルではない・・はず・・
だったにも関わらず、映画終わった後には、
また聴きたい!とか、サントラかDVD欲しいな〜・・とか思ってしまったゲンキンな私です。(^^;
予告編も、映画の後に(!)何度見たことやら・・(笑)
アカデミー賞授賞式でのこの2人も
はにかんだ表情がとっても初々しくて可愛くて・・
見ていて涙が出そうなくらいすっごくカンゲキ!しました。

ところで、いつかお話した事がある”3時に咲く花”の芽がやっと少し伸びてきました。
まだ咲くには日にちがかかりそうですが・・。
(ここでゴメンネ)

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