![]() | 愛と欲望 ミラノの霧の中で (2008/02/06) ルカ・ジンガレッティ、 商品詳細を見る |
監督:フランチェスカ・コメンチーニ
脚本:フランコ・ベルニーニ
フランチェスカ・コメンチーニ
撮影:ルカ・ビガッツィ
出演:ルカ・ジンガレッティ
ヴァレリア・ゴリノ
ジュゼッペ・バッティストン
ラウラ・キアッティ
ルカ・アルジェンテロ
テコ・セリオ
エレナ・マリア・ベリーニ
舞台はミラノ。
イタリア財界の大物ウーゴと彼の不正取引を追う女性警官リータを中心に そのウーゴをめぐる家族や愛人とのエピソード。
その愛人と若い労働者風の男の不倫。
またその若い男と妻とのエピソード。
売春婦と過去に傷を持つ男との純愛やその後の悲劇。
女性警官リータと年下の恋人や彼の両親のエピソードなどなど。
その様々な人間模様が ミラノの街で少しずつ絡み合って交差する・・。
群像劇ですが、さほど複雑に込み入ってはいない印象です。
ただ、人間の心に存在する様々な「欲」が絡み合い、その押し引きの中で 人間の醜い面ばかりではなく 慎ましく善良な願いもあり それぞれが孤独の中で見失い掛けた「愛」を必死で取り戻そうとしている姿が描かれています。
他の群像劇で観たような 気をてらう様なショッキングな人間関係は殆どありません。
あぁ、彼の愛人が彼女だったのかぁ〜、へぇ〜、ここでこの二人が出会うのかぁ〜位の発見はありますが。
それぞれのエピソードに深みは余り感じられないし、人々の接点にも必然性は余り感じられない。
ただ、そこに存在するのは 上でも書いたようにそれぞれの満たされない想いとか 孤独、困窮、そんなものが鬱々と描かれている感じです。
例えば 女性警官リータが執拗にマークする大物財界人ウーゴのエピソードにしても 大切な子供を亡くして心を病む妻を心配しながら 愛人に対しては粗雑な扱いをするという、裏表のありそうな人物だけれど どっちの彼もきっと本当の彼であり、そんな自分に戸惑っているようにも感じられる。
リータにしても 出来るキャリアウーマンでありながらも 年下の恋人の心を摑み切れず、彼女の愛は一人空まわりしている様子。
プライベートの彼女は 実に生々しいまでに女性そのものなのです。
その他の登場人物にも それぞれの事情があり それに対して興味は湧くのですが 如何せんインパクトに欠けるというか、ただの興味に終わってしまうのが残念。
唯一、リータと恋人、そしてその両親のエピソードなどは 中々味わい深いものがありましたが・・。
やっぱり何か物足りない感じは拭えないです。
つまり この映画に登場する人物はみんな孤独を抱えているようにみえるのに その孤独と孤独がぶつかり合っても 如何なる化学反応も生まない感じ?
非常にもったいないなぁ〜と思ってしまいます。
たとえ親でも子供でも、妻や夫や恋人でも ましてや他人となれば 本当に心を通わせることは難しいことです。
難しいからこそ、丁寧な絡みが必要です。
そこを描くためには この登場人物はちょっと多過ぎたのかも??
うぅ〜ん、ミラノの街、そしてそこに住む人々の生活を垣間見られたので まぁそれで良し・・としましょう。
