![]() | 再会の街で (Blu-ray Disc) (2008/06/25) ドン・チードルアダム・サンドラー 商品詳細を見る |
監督:マイク・バインダー
脚本:マイク・バインダー
撮影:ラス・オルソーブルック
音楽:ロルフ・ケント
出演:アダム・サンドラー チ
ドン・チードル
ジェイダ・ピンケット=スミス
リヴ・タイラー アンジェラ・
サフロン・バロウズ
ドナルド・サザーランド レ
NY、マンハッタン。
9.11で大切な家族を失い、心に深い傷を負ったチャーリー。
彼の大学時代のルームメイトで 今は歯科医として多忙な日々を送るアラン。
そんな2人が偶然NYの街で再会し、すっかり心を閉ざしてしまったチャーリーを心配するアランだった・・。
監督の「映画で一番言いたかったことは、コミュニケーションが持つ癒しの力だと思う。 友情が持つ再生する力も。 どれだけ自分のことを話すのは大事かということ、相手が医者やセラピストでなくて、家族や友達でいい。 ぜひ会話をしてほしい。 」という言葉に尽きる作品でした。
NYの夜の街を、ヘッドホンで音楽を聴きながら原付スクーター(小泉元首相がブッシュ大統領にもらったアレ!)で走り抜けるチャーリー。
その後姿には 彼が抱え込んでしまった孤独が滲んでいるようで とても切なくなってきます。
とは言っても 実際にはこういう立場の人たちの背負った心の傷を 今の私が本当に知ることは出来ません。
この手の作品で 真に心に響くか・・、あるいはあざとさに引いてしまうか・・、その境目は作品のメッセージをしっかり伝えられるかどうかという部分にもあると思います。
この作品では 監督のメッセージがしっかり&くどい位に描かれているので(苦笑)、そこでの破綻は避けられていますが いかにもアメリカらしい直球でのテーマへのアプローチに、ちょっと疑問を感じない訳でもない私。(汗)
と言うのも、もちろんこの作品はフィクションですが 実際に9.11から既に7年近い月日が過ぎようとしています。
それだけの年月を経ても尚、チャーリーは心を閉ざし、何人のアドバイスにも耳を傾けず、また心を開こうともしない。
そんな彼を心配して アランは自分自身も公私共に様々な問題を抱えてはいるけれど 楽しかった大学時代のような気持ちでチャーリーと向き合おうと努力する。
そんなアランの姿に 彼もまた無理をして心のバランスを崩しかねない状況を見て取れるのです。
義理の両親、アパートの管理人、財産管理の弁護人(監督)などなど、様々な人々がチャーリーのために良かれと奔走します。
それでも チャーリーは過去に縛られ、未来に向っての一歩を踏み出せずにいます。
つまり、まだまだチャーリーには時間が必要なのでは??などと感じてしまうのです。
とは言え、例え心の傷を癒すには何よりも時間が一番!とも言い切れないPTSD。
適切な治療も必要なのでしょう。
こういった様々な処置も講じながら アランはチャーリーとの時間を優先して過ごす努力を惜しみません、家族の非難を浴びながらもね。(汗)
そして、ふっと気付くとアラン自身も チャーリーと過ごす時間の中で自分が癒されていることに気付く・・。
友情って本当に素晴らしい!!と思えるシーンです。
そして ついにチャーリーが心の内を堰を切ったようにぶちまけるクライマックス・シーン。
思わず、9.11からそこまでのチャーリーの道のりを思い、涙誘われるシーンですが、やっとほんの数センチだけの前進しかもしれませんが 未来への一歩が踏み出せたのかな・・、いや まだまだ行きつ戻りつ、先は長いかもしれない・・。
なんだか、そんなチャーリーやアランを観ていて、二人を知る近所のおばちゃんの気分で作品に入り込んでいる自分に気付いて苦笑してしまいました。(^^;)
チャーリーを演じるアダム・サンドラーも アラン役のドン・チードルも 私の中では「イケメン」ジャンル外の好きな俳優。
サンドラーはいつものサンドラーと余り変わりない独特のテンポの演技ですが チャーリーの苦悩を彼らしい間合いで紡ぐセリフに滲ませています。
チャーリーが何度も何度も執拗にキッチンの模様替えをするシーンも、いつものコメディーなら笑ってしまって終わりですが 愛する家族の最後の言葉に報いる為の行動と知ると、そんなサンドラーの演技に哀愁が漂って見えてくるから流石です。
ドン・チードルも最近はすっかり演技派で勝負していますが、ちょっと前ならコメディーな演技でイイ味を出していて そんな雰囲気がとても好きだったなぁ〜。
今回のように 人の好さそうなキャラクターも彼にはとても似合っていて アランという人物の奥行きの深さを感じずにはいられませんでしたねぇ〜〜。
ダラダラ書いちゃったけど 結局いろいろあって裁判になったりするのですが、ここでドナルド・サザーランドが演じる裁判長のセリフには共感したなぁ〜〜。
つまり 周りが未だ傷ついたままのチャーリーを振り回すような事をゴチャゴチャ言わずに、彼にとって何がベストかをしっかり考えよう・・というような意味合いだったと思うのですが いや、ホント、そのとおりだと思います!!
温かく見守り、必要とされた時には応えよう〜、これってどんな場合でも人付き合いの基本ですね。
それにしても 映画の中のNYの街並みを観ているだけで9.11が蘇ってきます。
チャーリーの心の傷は アメリカの心の傷なのね・・。
複雑な想いが幾つも過ぎります。
